山域

奥秩父

ルート

千曲川支流梓川

日程

2010年5月9日

メンツ

単独

 

 

 

5/9(日)

晴れ

入渓点(6:50)-稜線上(9:10)-国師ヶ岳(10:46)-北奥千丈岳(11:06)-駐車地点(14:50)

 

黒部横断の疲れが抜けない中、お試し沢登りに出かけてみっぺと思い立ち、奥秩父の簡単な沢に向かうある。違和感の取れない左足首で、今季の沢登りが出来るかどうかは、人生に山以外の楽しみを持たない、あたしにとっちゃかなり重要なんですわ。

 

高原野菜の畑の中を抜けた先の梓久保林道は、思いのほかの悪路であって、ファンカーゴだと やや冷や冷やものだわさ。ナビのおかげで、夜間でもピンポイントで入渓点付近に着けることが出来ることは、仮眠時間を増やせるって話でもある。

 

標高1700mの早朝は、やっぱり寒い。氷点下ってことはないけれど、10℃以下であることは間違いなさそうだ。いつものコスチュームでは、車から外へ出るのも躊躇われる。上に着込む予定だった雨具も忘れちまった。

 

梓川の降り立てば、けっこうな水量。まあ、この時期、雪解けだから仕方ない。しかし、この川は往年の登山道に使われていたくらい緩やかで悪場が無く、両岸とも緩やかな斜面で、あえて水線を辿らなくとも、疎林の中を行くことが出来る。それじゃ沢登りじゃないじゃんとか言われても、あたしゃ水線に拘る派じゃないし、気温は低いし、水は冷たいし、日は当たってないし、手は悴んでるし、独りきりの渓谷遡行の雰囲気だけ楽しめればそれでOKなのよ。

 

そんなわけで、テクテク遡って行くと、幅広のナメ滝が幾つか出て来る。いずれも左右のどちらかを簡単に登れる。唐松の疎林に転がる石には、ミズゴケが繁茂し、独特の雰囲気を醸し出している。時期的に緑が無いので、6月くらいに来る方が気持ち良いでしょね。

 

それと、どんだけ昔か分からないけど、地形図にも残っていない 往年の林道の朽ちた橋作業小屋がアクセントを与えてくれる。最近、廃墟マニアが増えているらしいし、ツアーまで組まれているって話だから 日本各地の打ち捨てられた林道なんかを巡るツアーとか組んだら そこそこ人が集まったりするかも。あ、でも、けっこうハードな事になるから 一般人には無理か。

 

15m

左の白いのは雪

 

ナメ

 

 

6m

 

30m

 

幅広5m

 

 

堰堤池

ここから上は閉じられた生態系

 

朽ちた橋@

 

作業小屋@

 

 

朽ちた橋A

 

作業小屋A

 

 

作業小屋Aまで来ると、沢幅は狭まり、両岸とも雪渓を見るようになる。この辺りから 踏跡は沢を離れて、樹林の斜面を上へ上と登って行くようになる。国師ヶ岳が遥か彼方に見え、本谷とも方向が違い、いったいどこへ上がってるのか分からないが、明瞭な踏跡なので大人しくそれに従って登って行く。

 

20分程度で稜線に出てしまったあるよ。てことは、国師ヶ岳までは、まだまだ遠いちゅうことやね。

稜線上には、この標高でも雪が残っている。連休中に踏まれたトレースを追って、国師ヶ岳向かう。積雪は徐々に増え、ツボの上を行かないと、踏み抜く事が多くなる。そのうち全面雪に覆われるようになり、もはや雪山登山状態。沢足袋では足が冷たくってしょうがないある。

何個も小ピークに騙されて、ようやく国師ヶ岳に到着。今年2回目ってのも、なんだかなぁ〜。いやいや実は国師ヶ岳が目的じゃないのですよ。その先の北奥千丈岳を踏みに わざわざ稜線を辿ったわけですわ。前回は、時間切れで行けなかったけど、今回は全然余裕があるので、往復しましょ。

 

雪山でし

 

国師ヶ岳でし

 

北奥千丈岳でし

奥秩父最高峰でし

 

さて、毎回ハマる下山。確信犯的なところもあるんですが、今回もハマるために往路と違うルート取りしました。地形図を見ると、国師ヶ岳の山頂から登山道が延びてますんや。そんなもの、とっくに廃道だってのは分かってるし、どの道、雪が積もっていて判別不能ってのも分かっているにも関わらず、突っ込んでしまうのは、M系だからか、否、笑いを取る為か、否、潜在的破滅願望からか、否、未知への渇望あたりなのかなぁ。自分でもよく分かりませんのや。でも、そっちへ行きたい気持ちを止められないんですわ。

 

案の定、北面と言うこともあり、積雪MAX。もちろん、踏み抜きも頻繁ですわ。相変わらず何やってんのかしらん、と思いつつも、独り悦に入ってる自分が居るのも事実。

数回、足を滑らせて転んだだけで、受け身を取った半袖の両腕は、まるで藪漕ぎでもしたかの如く、えらい擦り傷だらけになっちまい、踏み抜きも股下まで来ると、露出しているフトモモあたりもダメージが・・・(T_T)

 

けっこうな酷い目に遭いつつも、自分の目で効率の良いルートを選び、脱出ゲームをするってのが、あたしの真骨頂なわけで、そんなことを20年以上やってるわけだから 大抵のことには動じないし、別段、恐怖も焦りも感じないんですわ。時たま、キッ〜〜〜!とはなりますが。

 

でもって、あっち行きこっち行き、ああだこうだと、進んで行く末に 往路で通った踏跡に辿り着く。

やれやれ。ま、これで色々な位置確認も出来たし、結果オーライってことでよろ。

 

こんな中を延々降りてきました

 

 

意外と凍傷になるほどでもないのよ

 

 

 

復路は沢沿いを歩く必要も無いので、踏跡をめいっぱい使って戻るある。東沢の出合手前で、梓久保林道に上がり、あとは駐車地点までブラブラ歩きましたわ。

 

温泉は、久しぶりに みずがきランド で入ろうと思ったのに 営業してませんでした。連休明けで、従業員が代休でも取ったのかもしれませんね。仕方なく ゆーぷるにらさき で入りましたわ。

 

ほなまた。

 

 

 

感想

なんてことのない沢(川)ですわ。滝は綺麗だけど。国師ヶ岳まで遡ると、かなり長くて単調になります。ガイドにある通り、途中で引き返すか、あたしみたに踏跡使って、とっとと稜線に出た方が無難です。ちなみに薪には事欠きません。一生分あります。

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